「所在証明」ってなに?支店で車を使いたい時の車庫証明の取り方

会社の支店で車を使いたいんだけど、車の所有者は本店にしたいんだよなー。
こういう場合に車庫証明ってどうやって書けばいいんだろう?

ふじい行政書士

愛知県で自動車登録業務を専門に行っている行政書士です。
法人の方で、車の所有者は本店(本社)、実際に車を使うのは支店(支社)といったケースありますよね。
このケースで車庫証明を取る際は、少し注意が必要ですよ!

【この記事の信頼性】
車の手続きを専門に行っている行政書士自らが書いています。
・実際に、毎日のように車の手続きを業務として行っており、経験に基づいたアドバイスを記載しています。
・建前と本音(実務)をあわせて掲載しており、単なる知識だけではなく、実際の手続きでお役に立てます。

まずは基本的な車庫証明の取り方

通常の車庫証明では、上図の⑤使用の本拠の位置と、⑨申請者がまったく同じ情報になります。

⑨「申請者」とは、車庫証明を申請する人のことです。
個人であれば、住民票の住所、法人であれば、本店の所在地を記載します。

⑤「使用の本拠の位置」は実際に車を使用する場所のことです。
こちらも通常は、個人の方は住民票の住所、法人の方は本店の所在地を記載します。

本店で社用車を購入して、本店で使う場合は、⑤と⑨が同じ本店住所になりますよね。

車庫証明申請書の基本的な書き方について、さらに詳しくはこちらから

支店で車を使いたい時

支店で車を使いたい・・・でも車検証の所有者は本店にしたい。
でも、本店と支店は2km以上離れているから、保管場所だけ支店にすることもできない。。。

この場合、車庫証明の申請書は次のように記載しましょう。

⑨「申請者」・・・本店(車検証の所有者になる人)
⑤「使用の本拠の位置」・・・支店(実際に車を使う場所)

⑥「保管場所」・・・支店(車を保管する場所)

この時、⑨「申請者」は法人の印鑑証明書通りに記載しましょう。
違っていると、登録の時に困ります。

もちろん、支店を車検証の所有者にしたい場合は、⑨も支店の住所、支店名となります。

所在証明を出そう

車庫証明申請書の書き方はすでにご説明した通りですが、車庫証明を申請する際に、追加で出した方がいい書類があります。

それが、「所在証明」です。

「所在証明」とは、⑨「申請者」と⑤「使用の本拠の位置」が異なる場合に必要となる書類です。

そもそも、車庫証明では、⑤「使用の本拠の位置」と⑥「保管場所」が2km以内と決められています。
そのため、申請者の住所から保管場所が2km以上離れている場合、使用の本拠の位置の方を変更する必要があります。(もしくは保管場所を変更する)

しかし、「使用の本拠の位置」はただの駐車場などには指定できません。
従業員がいるなど、法人活動の拠点となっていることが条件になってきます。

その「拠点である」ことを証明する書類が所在証明なのです。

具体的に所在証明は何を出すの?

県によって異なりますが、愛知県の場合は以下のような書類のいずれかを出しています。

  • 公共料金の領収書
  • 消印付の郵便物
  • 会社の謄本(支店の記載があるもの)
  • ホームページを印刷したもの

ちなみに、愛知県の場合、所在証明は任意書類のため、用意していなくても受理はしてもらえます。
しかし、通常よりも交付までの日数が長くなる場合があるため、申請の際に提出することをお勧めします。

所在証明を出したとしても、最終的には警察署の人が現地調査をして、支店が存在することを確認してから車庫証明が交付されます。
そのため、所在証明を出すだけではなく、現地に看板や表札を出すなど、法人の実態が分かるようにしておきましょう。

また、所在証明はすべてコピーで大丈夫です。原本の必要はありません。

どういった書類を所在証明として受理してもらうかは、県ごとに異なります。
愛知県外の場合は、申請先の警察署に電話で確認してから訪問することをお勧めします。

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